仕事の手順が人に伝わらない人へ。ChatGPTで業務マニュアルを作る方法

仕事の手順が伝わらず悩む実務者が、ChatGPTで業務マニュアルを作るイメージ AI活用×仕事効率化

仕事をしていると、同じ説明を何度もすることがあります。

「これはこうやってください」
「そこは先に確認してください」
「この場合は、こっちを見てください」
「前にも説明した気がするけど……」

言った側は覚えています。

でも、聞いた側は一度で全部覚えられるとは限りません。

そしてまた聞かれる。

「すみません、これってどうやるんでしたっけ?」

もちろん、聞く側が悪いわけではありません。
仕事の手順が頭の中にあるだけだと、伝わりにくいんです。

正直、毎回説明するのは地味に疲れます。

自分の仕事もある。
他の対応もある。
なのに、同じ説明で何度も手が止まる。

こういうときに役立つのが、業務マニュアルです。

ただ、マニュアルを作るとなると、それはそれで面倒に感じますよね。

「作った方がいいのは分かる」
「でも、まとめる時間がない」
「どこまで書けばいいか分からない」

そこで使えるのがChatGPTです。

この記事では、仕事の手順が人に伝わらない人向けに、ChatGPTを使って業務マニュアルを作る方法を紹介します。

前回の記事では、毎回同じ作業をテンプレート化する方法を紹介しました。
毎回同じ作業で疲れる人へ。ChatGPTで仕事をテンプレート化する方法

今回の業務マニュアルは、そのテンプレートや手順を「人に伝わる形」に整えるイメージです。

また、抜け漏れを防ぐ確認項目を入れたい場合は、こちらの記事も使えます。
抜け漏れが不安な人へ。ChatGPTで仕事のチェックリストを作る方法


仕事の手順は、頭の中にあるだけでは伝わりにくい

自分が普段やっている仕事ほど、説明が難しいことがあります。

なぜなら、自分の中では当たり前になっているからです。

どの画面を開くか。
どの順番で進めるか。
どこで確認するか。
どんなミスが起きやすいか。
どこまでやったら完了なのか。

こういう細かいことは、慣れている人ほど無意識にやっています。

でも、初めてやる人には見えていません。

自分では分かっていても、相手には見えていない

仕事を教えるとき、ついこんな説明になりがちです。

「まずこれを開いて、必要なところを確認して、問題なければ送ってください」

言っている側は分かっています。

でも、聞く側からすると、

「これってどれ?」
「必要なところってどこ?」
「問題なければって、何を見ればいいの?」
「送る前に誰かに確認するの?」

となります。

説明したつもりでも、相手には判断ポイントが伝わっていないことがあります。

ここが難しいところです。

手順を伝えるには、作業の流れだけでなく、

  • どこを見るのか
  • 何を確認するのか
  • どんな状態ならOKなのか
  • 迷ったら誰に聞くのか
  • 完了の基準は何か

まで見えるようにする必要があります。

これを毎回口で説明するのは大変です。

だから、業務マニュアルにしておく意味があります。

何度も同じ説明をするのは地味に疲れる

同じ説明を何度もするのは、思った以上に疲れます。

一回一回は短くても、積み重なるとかなり時間を取られます。

しかも、説明している途中で自分の作業が止まります。

集中していた仕事が中断される。
説明する。
また戻る。
でも、さっき何をしていたか少し忘れる。

これ、地味にストレスです。

もちろん、教えること自体は大事です。

でも、毎回ゼロから説明する必要はありません。

よく聞かれる作業。
何度も説明している作業。
引き継ぎが必要な作業。

こういうものは、マニュアル化しておくと楽になります。

「これを見ながら進めてください」
「分からないところだけ聞いてください」

この状態にできると、自分の時間も相手の時間も守りやすくなります。


業務マニュアルに向いている仕事

すべての仕事をマニュアル化する必要はありません。

まずは、マニュアル化したときに効果が大きい仕事から始めるのがおすすめです。

特に向いているのは、次のような仕事です。

  • 毎回同じ流れで進める作業
  • 人に引き継ぐことが多い作業
  • 抜け漏れが起きると困る作業

こういう仕事は、ChatGPTで整理しやすいです。

毎回同じ流れで進める作業

まず向いているのは、毎回同じ流れで進める作業です。

たとえば、

  • WordPressの記事投稿
  • メール対応
  • 請求書の確認
  • 月末処理
  • 会議準備
  • 資料提出
  • 顧客情報の入力
  • 定例レポート作成

こういう作業は、手順がある程度決まっています。

毎回考えなくてもいい部分が多いです。

それなら、手順としてまとめておく価値があります。

前回の記事で紹介したテンプレート化とも相性が良いです。
毎回同じ流れでやっている作業は、テンプレート化してからマニュアルにすると、さらに使いやすくなります。

人に引き継ぐことが多い作業

次に向いているのが、人に引き継ぐことが多い作業です。

たとえば、

  • 新しい担当者へ教える作業
  • 外注先に依頼する作業
  • 家族やスタッフにお願いする作業
  • 自分が不在のときに代わりにやってもらう作業
  • 繁忙期だけ人に任せる作業

こういう作業は、口頭説明だけだと抜けやすいです。

説明した側は「伝えた」と思う。
聞いた側は「分かったつもり」になる。
でも実際にやると迷う。

よくあります。

マニュアルがあれば、相手が自分で確認できます。

聞かれる回数も減ります。

自分がいないと進まない仕事を減らすためにも、引き継ぎが多い作業はマニュアル化しておくと便利です。

抜け漏れが起きると困る作業

抜け漏れが起きると困る作業も、マニュアル化に向いています。

たとえば、

  • 公開前チェック
  • 送信前確認
  • 提出前確認
  • お客様対応
  • 金額や日付の確認
  • データ入力
  • 申請作業
  • ファイル保存や共有

こういう作業は、ちょっとした抜け漏れが手戻りにつながります。

「確認したつもり」
「保存したつもり」
「送ったつもり」

この「つもり」を減らすには、手順とチェック項目を見える形にしておくのが効果的です。

前回のチェックリスト記事で紹介したように、確認項目だけを作るのも有効です。
ただ、作業全体を人に渡したい場合は、チェックリストだけでなく業務マニュアルにしておくと使いやすくなります。


ChatGPTで業務マニュアルを作る基本手順

ここからは、ChatGPTで業務マニュアルを作る流れです。

難しく考えなくて大丈夫です。

最初からきれいなマニュアルを作ろうとしなくていいです。

流れはこの3つです。

  • 作業の流れを箇条書きで出す
  • 手順を順番に整理してもらう
  • 注意点や確認ポイントを追加してもらう

この順番で進めます。

作業の流れを箇条書きで出す

まずは、マニュアルにしたい作業の流れをざっくり書き出します。

きれいな文章にしなくて大丈夫です。

たとえば、WordPress投稿なら、

  • WordPressを開く
  • 新規投稿を作る
  • タイトルを入れる
  • 本文を貼る
  • カテゴリを選ぶ
  • スラッグを入れる
  • メタディスクリプションを入れる
  • アイキャッチ画像を設定する
  • プレビューする
  • 公開する

このくらいで十分です。

最初から丁寧に説明しようとすると、手が止まります。

まずは自分がやっている順番をそのまま出す。

それをChatGPTに整理してもらえば大丈夫です。

手順を順番に整理してもらう

次に、ChatGPTに手順を整理してもらいます。

このとき、ただ文章にするだけでなく、初心者でも分かるようにしてもらうのがポイントです。

たとえば、こう頼みます。

以下の作業手順を、初めて作業する人でも分かる業務マニュアルにしてください。

この一文を入れるだけで、説明の粒度が変わります。

自分が普段やっている作業は、どうしても説明が省略されがちです。

でも、マニュアルを見る人は初めてかもしれません。

だから、

  • どこを開くのか
  • 何を入力するのか
  • どこで確認するのか
  • 何が完了状態なのか

を入れてもらうと使いやすくなります。

注意点や確認ポイントを追加してもらう

業務マニュアルでは、手順だけでなく注意点も大事です。

ただ順番が書いてあるだけだと、迷いやすいところやミスしやすいところが抜けます。

たとえば、

  • ファイル名を間違えない
  • 古いデータを使わない
  • 送信前に添付ファイルを確認する
  • 公開前にスマホ表示を見る
  • 判断に迷ったら担当者に確認する
  • 必ず保存してから画面を閉じる

こういう注意点です。

ChatGPTには、こう頼むと便利です。

この作業で抜け漏れしやすいポイントや、初心者が迷いやすいところも追加してください。

すると、単なる手順書ではなく、実務で使いやすいマニュアルに近づきます。


そのまま使える業務マニュアル作成プロンプト

ここからは、実際に使えるプロンプト例を紹介します。

そのまま貼り付けても使えます。

作業内容だけ、自分の仕事に合わせて入れ替えてください。

基本の業務マニュアル作成プロンプト

まずは、基本の業務マニュアル作成プロンプトです。

プロンプト例:

以下の作業について、業務マニュアルを作ってください。

作業内容:
・WordPressでブログ記事を投稿する

手順:
・WordPress管理画面を開く
・投稿の新規追加をクリックする
・タイトルを入力する
・本文を貼り付ける
・カテゴリを設定する
・スラッグを設定する
・メタディスクリプションを入力する
・アイキャッチ画像を設定する
・プレビューで確認する
・公開する

出力形式:
・作業の目的
・事前に準備するもの
・作業手順
・注意点
・完了の基準

初めて作業する人でも分かるように、分かりやすく整理してください。

このプロンプトでは、作業の目的や完了の基準まで入れてもらいます。

手順だけよりも、相手が理解しやすくなります。

初心者向けに分かりやすくするプロンプト

次は、初心者向けに分かりやすくするプロンプトです。

一度作ったマニュアルが少し分かりにくいと感じたときに使えます。

プロンプト例:

以下の業務マニュアルを、初めて作業する人でも分かるように書き直してください。

条件:
・専門用語をできるだけ減らす
・1つの手順で1つの作業だけ説明する
・迷いやすいポイントを補足する
・完了した状態が分かるようにする
・長すぎる文章は短くする

出力形式:
・作業の目的
・準備するもの
・手順
・注意点
・よくあるミス
・完了チェック

以下にマニュアル本文を貼ります。
【ここにマニュアル本文を貼る】

このプロンプトは、すでにあるマニュアルの改善にも使えます。

昔作った手順書。
人に渡したけれど、よく質問されるマニュアル。
自分では分かるけれど、他の人には分かりにくい資料。

こういうものを整えるときに便利です。

チェックリスト付きにするプロンプト

業務マニュアルには、最後にチェックリストを付けると使いやすくなります。

特に、ミスを減らしたい作業ではおすすめです。

プロンプト例:

以下の業務マニュアルに、最後の確認用チェックリストを追加してください。

条件:
・作業後に確認する項目をまとめる
・抜け漏れしやすいポイントを入れる
・1項目は短くする
・実際にチェックしやすい順番にする

出力形式:
・作業手順
・注意点
・作業後チェックリスト
・よくあるミス

作業内容:
・お客様へ資料を送付する

手順:
・資料を作成する
・日付と金額を確認する
・PDFにする
・メール本文を書く
・資料を添付する
・送信する

このプロンプトを使うと、マニュアルとチェックリストをセットにできます。

手順を見ながら作業する。
最後にチェックリストで確認する。

この形にしておくと、抜け漏れを減らしやすくなります。


業務マニュアルを使いやすくするコツ

ChatGPTで業務マニュアルを作ったら、少し整えて使いやすくします。

ポイントはこの3つです。

  • 1手順1アクションにする
  • 判断が必要なところを明記する
  • 完成形のイメージを入れる

1手順1アクションにする

マニュアルは、1つの手順にいろいろ詰め込みすぎない方が読みやすいです。

たとえば、

「管理画面を開いて、投稿を作成し、タイトルと本文を入れて、カテゴリとスラッグを設定する」

と書くと、1文に作業が多すぎます。

読む側は、どこまで終わったか分かりにくくなります。

それよりも、

  • 管理画面を開く
  • 投稿の新規追加をクリックする
  • タイトルを入力する
  • 本文を貼り付ける
  • カテゴリを設定する
  • スラッグを設定する

と分けた方が使いやすいです。

1つの手順では、1つの作業だけ説明する。

これを意識すると、マニュアルがかなり読みやすくなります。

判断が必要なところを明記する

業務マニュアルで大事なのは、判断が必要なところです。

ただの作業手順は書きやすいです。

でも、実際に迷うのは、

  • どちらを選ぶか
  • いつ確認するか
  • 誰に聞くか
  • どこまで進めていいか
  • どの状態なら完了か

という判断部分です。

ここが書かれていないと、結局質問が増えます。

たとえば、

「不明な点がある場合は確認する」

だけでは少し弱いです。

それよりも、

「金額・日付・宛先に不明点がある場合は、送信前に担当者へ確認する」

と書いた方が具体的です。

判断が必要な場所には、基準を入れる。

これだけで、マニュアルの使いやすさが変わります。

完成形のイメージを入れる

マニュアルには、完成形のイメージも入れると分かりやすくなります。

たとえば、

  • 公開済みの記事URLが表示されている状態
  • 送信済みメールに添付ファイルが入っている状態
  • PDFファイル名が指定の形式になっている状態
  • 共有フォルダにファイルが保存されている状態
  • チェックリストの全項目が確認済みの状態

こういう「完了の基準」があると、作業する人が安心できます。

手順だけだと、最後に

「これで終わりでいいのかな?」

となることがあります。

マニュアルには、最後に「完了状態」を入れておきましょう。

ChatGPTには、

この作業の完了基準も追加してください。

と頼めば大丈夫です。


業務マニュアル作成でよくある失敗

業務マニュアルは便利ですが、作り方を間違えると使われなくなります。

よくある失敗を見ておきましょう。

詳しく書きすぎて読まれない

一番よくあるのは、詳しく書きすぎることです。

マニュアルを作る側は、親切にしたくなります。

あれも書く。
これも書く。
例外も書く。
注意点も全部入れる。

その結果、長すぎて読まれなくなります。

これ、けっこうあります。

もちろん、必要な情報は大事です。

でも、最初から全部入れすぎると、見る側が疲れます。

まずは基本手順を分かりやすく書く。
例外や細かい注意点は、必要なところに分ける。

このくらいで大丈夫です。

マニュアルは、長ければ安心というものではありません。

使われることが大事です。

専門用語が多くて伝わらない

自分では普通に使っている言葉でも、相手には伝わらないことがあります。

特に、社内だけで使っている言葉や、慣れている人向けの言い方は注意です。

たとえば、

  • 管理画面
  • スラッグ
  • メタディスクリプション
  • 添付
  • 共有フォルダ
  • 承認フロー
  • 下書き保存
  • PDF化

こういう言葉も、相手によっては説明が必要です。

業務マニュアルでは、専門用語をできるだけ減らすか、簡単な補足を入れます。

ChatGPTには、こう頼めます。

専門用語を減らして、初めて作業する人にも分かる表現にしてください。

このひと手間で、かなり伝わりやすくなります。

作ったあと更新しない

業務マニュアルは、作って終わりではありません。

仕事のやり方は変わります。

画面の表示が変わる。
担当者が変わる。
確認項目が増える。
使わない手順が出てくる。
新しい注意点が見つかる。

それなのに、古いマニュアルのままだと、逆に混乱します。

「マニュアルにはこう書いてあるけど、今は違う」
「どっちが正しいの?」
「結局、聞かないと分からない」

こうなると、マニュアルの信頼性が下がります。

だから、使いながら更新する前提で作りましょう。

最初から完璧でなくていいです。

まず作る。
使う。
質問されたところを追記する。
分かりにくいところを直す。

この繰り返しで、業務マニュアルは育っていきます。


まとめ:業務マニュアルは、自分の説明時間を減らす資産になる

仕事の手順が人に伝わらないと、何度も同じ説明をすることになります。

説明する側も疲れます。
聞く側も不安になります。
そして、抜け漏れや手戻りも起きやすくなります。

だから、よく繰り返す作業は業務マニュアルにしておくと便利です。

ChatGPTを使えば、最初からきれいな文章を考えなくても大丈夫です。

まずは、作業の流れを箇条書きで出す。
それを手順に整理してもらう。
注意点やチェックリストを追加する。
初心者にも分かるように直す。

この流れで進めれば、業務マニュアルの土台は作れます。

ポイントは、次の通りです。

  • 毎回同じ作業からマニュアル化する
  • 人に引き継ぐ作業を優先する
  • 作業手順を箇条書きで出す
  • 1手順1アクションにする
  • 判断が必要なところを明記する
  • 完了の基準を入れる
  • 作ったあとも使いながら直す

業務マニュアルは、ただの説明資料ではありません。

自分の説明時間を減らすための資産です。

何度も同じ説明をしている作業があるなら、まずは1つだけChatGPTに渡してみてください。

完璧なマニュアルでなくて大丈夫です。

「これを見れば、だいたい進められる」

まずはそのくらいを目指せば十分です。